プロジェの先生に会いに行ったら、居るって言っていた時間に居なかった。あぁ。
せっかく大学まで来たので、ついでにラヴィレット公園を散歩した。
この公園は、もっと何も無くていいのではないかと思った。
点としてのフォリーと、線としての東西南北への抜け、面としての庭園というそれぞれのレイヤーを
重ね合わせて、行為を誘発する、というのはいかにも21世紀的で面白そうなのだが、
実際は、まとまりが無く、異様な赤いフォリーがちらちら視界に入り、
感動的な景色も無ければ、かといってフォトモンタージュのようなアヴァンギャルドさも無い。
もっと、それぞれの「行為のための場」が主張しすぎずに共存できるように、
それぞれのレイヤーの色を薄くして、なじませた方が良かったのではないか。
全体として、庭園の色を背景にして、そこに薄くジョギングコースを被せる。
フォリーのグリッドの間隔と、フォリー自体のスケールをもう少し小さくして、ふと気づいたら横にフォリーがあった、くらいに。
チュミは、形態と機能の断絶に傾倒しすぎたのだな。
翻訳者が、あとがきでその本自身を「反面教師として読みとって」ほしいといっているのはおもしろい
http://cruel.org/books/tschumi.html
ポルザンパルク。のだめの通うコンセルヴァトワールは、ラヴィレット公園の南端にある
Conservatoire National Supérieur de Musique
外観は、ロンシャンのパロディみたいでこれまでなかなか入る気になれなかったのだが、
中はとても良かった
何が良いかというと、建物内のいろんなところから流れてくる贅沢な生演奏BGM。
ここは、世界有数の音楽教育機関なので、未来の音楽家が練習しているのである。
練習室のドアについている小窓を覗くと、生演奏してくれている。
外観だけではなく、色の使い方や、光の採り入れかたなど、コルビュジエを参照しているような部分が多々感じられた。
光と色は、とても音楽的で、
壁の色が本当にいろいろ変えてあるのに、うるさくなく、とても調和がとれていた。
音楽をわかっているなぁ、という感じ
その後、東棟の音楽都市へ
ここが無料というのも凄い。古今東西、さまざまな楽器が展示してあり、
受付でヘッドホンを受け取り、展示物の番号を押したら、その楽器の音色とともに解説が聞ける
いつもは音声ガイドを借りることは無いけれど、こういう展示ではとても使える
その後、ペローの図書館のそばにあるMK2で映画を観た
スパイク・ジョーンズの「かいじゅうたちのいるところ」仏題は「Max et les maximonstres」
英語では「Where the Wild Things Are」
モーリス・センダックのベストセラー絵本が原作
一冊の短い絵本を、1時間40分の映画にするのはとても難しい作業に違いないが、
この映画はそれに成功していて、世界観も絵本のそれ(というか絵本を読んだ時に得られる想像の世界観)を
下回ることなく、あるいはそれと別物として楽しめる。
かいじゅうが、着ぐるみなのに、着ぐるみ感が出ない光の処理だとか、全く違和感の無い表情のCG処理は上手い。
それから音楽の疾走感もよかった。
せっかく大学まで来たので、ついでにラヴィレット公園を散歩した。
この公園は、もっと何も無くていいのではないかと思った。
点としてのフォリーと、線としての東西南北への抜け、面としての庭園というそれぞれのレイヤーを
重ね合わせて、行為を誘発する、というのはいかにも21世紀的で面白そうなのだが、
実際は、まとまりが無く、異様な赤いフォリーがちらちら視界に入り、
感動的な景色も無ければ、かといってフォトモンタージュのようなアヴァンギャルドさも無い。
もっと、それぞれの「行為のための場」が主張しすぎずに共存できるように、
それぞれのレイヤーの色を薄くして、なじませた方が良かったのではないか。
全体として、庭園の色を背景にして、そこに薄くジョギングコースを被せる。
フォリーのグリッドの間隔と、フォリー自体のスケールをもう少し小さくして、ふと気づいたら横にフォリーがあった、くらいに。
チュミは、形態と機能の断絶に傾倒しすぎたのだな。
翻訳者が、あとがきでその本自身を「反面教師として読みとって」ほしいといっているのはおもしろい
http://cruel.org/books/tschumi.html
ポルザンパルク。のだめの通うコンセルヴァトワールは、ラヴィレット公園の南端にある
Conservatoire National Supérieur de Musique
外観は、ロンシャンのパロディみたいでこれまでなかなか入る気になれなかったのだが、
中はとても良かった
何が良いかというと、建物内のいろんなところから流れてくる贅沢な生演奏BGM。
ここは、世界有数の音楽教育機関なので、未来の音楽家が練習しているのである。
練習室のドアについている小窓を覗くと、生演奏してくれている。
外観だけではなく、色の使い方や、光の採り入れかたなど、コルビュジエを参照しているような部分が多々感じられた。
光と色は、とても音楽的で、
壁の色が本当にいろいろ変えてあるのに、うるさくなく、とても調和がとれていた。
音楽をわかっているなぁ、という感じ
その後、東棟の音楽都市へ
ここが無料というのも凄い。古今東西、さまざまな楽器が展示してあり、
受付でヘッドホンを受け取り、展示物の番号を押したら、その楽器の音色とともに解説が聞ける
いつもは音声ガイドを借りることは無いけれど、こういう展示ではとても使える
その後、ペローの図書館のそばにあるMK2で映画を観た
スパイク・ジョーンズの「かいじゅうたちのいるところ」仏題は「Max et les maximonstres」
英語では「Where the Wild Things Are」
モーリス・センダックのベストセラー絵本が原作
一冊の短い絵本を、1時間40分の映画にするのはとても難しい作業に違いないが、
この映画はそれに成功していて、世界観も絵本のそれ(というか絵本を読んだ時に得られる想像の世界観)を
下回ることなく、あるいはそれと別物として楽しめる。
かいじゅうが、着ぐるみなのに、着ぐるみ感が出ない光の処理だとか、全く違和感の無い表情のCG処理は上手い。
それから音楽の疾走感もよかった。
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by atsushiikudome
| 2009-12-17 14:35
この旅は何か行き当たりばったりなところがあって、
一日目に予定していたブロワ城が二日目になっていたり、
お昼ごはんを抜いたかと思えば、夜はパーティでビールにお菓子、その後レストランでフォアグラを食べて、
終バスを逃して、半分寝ながら歩いてホテルまで帰ったりした。
二日目は、見れないと思っていたポワティエの街を歩けたり、
30分くらい自由に見てまわっていいということになったときに、先生とパリジャンたちは街を見ずにカフェでゆっくりしていたり
まぁ、そのとき僕と東大のo君は急いで4世紀に建てられた教会を見に行ったのだが
彼らにとって、カフェで語る時間というものは、4世紀の教会よりも大事なことなのだろう。きっと。
パリに来てまだ3ヶ月の僕らには、彼らの感覚がまだいまいちよくわからないが、
でも、なんとなく、まぁそれもアリなのだろうな、フランスだし。という感覚が芽生えてきた
飯食ってて集合時間にちょっとくらい遅れても全然オッケーなのだ。たとえ遅れたのが先生でも。
ブロワ城といえばフランソワ1世の螺旋階段
西洋建築史図集で見たあの階段はこんなところにあったのか、という感慨
にもかかわらず、ガイドツアーのおっさんの、この階段についての説明はほんのさわりだけで、
このガイドのメインは屋根裏や裏方だった。
良いんだ。凄くよかったし。
やたらと「裏」をみせてくれたのも
それはそれで、とても興味深いし、楽しいし、
ガイドはガイドの解説したいところを解説すればオッケーなのだ
でも、…この上はちょっと行ってみたかった。
螺旋階段はどんどんどんどん景色が変わる
17:30過ぎにはこの暗さ。
なんか、この教会攻めてるな、と思っていたら、ポストモダンらしい。
そういえば、夜ご飯のときに、パリジャンが知っている日本語を言ってくれた。
三つだけ知っていると。
その三つが、「何」これはQuoi、「クソ」これは…Merde、そしてなぜか「エロ詩吟」…これは…?意味までは理解していなかったようだ。
一日目に予定していたブロワ城が二日目になっていたり、
お昼ごはんを抜いたかと思えば、夜はパーティでビールにお菓子、その後レストランでフォアグラを食べて、
終バスを逃して、半分寝ながら歩いてホテルまで帰ったりした。
二日目は、見れないと思っていたポワティエの街を歩けたり、
30分くらい自由に見てまわっていいということになったときに、先生とパリジャンたちは街を見ずにカフェでゆっくりしていたり
まぁ、そのとき僕と東大のo君は急いで4世紀に建てられた教会を見に行ったのだが
彼らにとって、カフェで語る時間というものは、4世紀の教会よりも大事なことなのだろう。きっと。
パリに来てまだ3ヶ月の僕らには、彼らの感覚がまだいまいちよくわからないが、
でも、なんとなく、まぁそれもアリなのだろうな、フランスだし。という感覚が芽生えてきた
飯食ってて集合時間にちょっとくらい遅れても全然オッケーなのだ。たとえ遅れたのが先生でも。
ブロワ城といえばフランソワ1世の螺旋階段
西洋建築史図集で見たあの階段はこんなところにあったのか、という感慨
にもかかわらず、ガイドツアーのおっさんの、この階段についての説明はほんのさわりだけで、
このガイドのメインは屋根裏や裏方だった。
良いんだ。凄くよかったし。
やたらと「裏」をみせてくれたのも
それはそれで、とても興味深いし、楽しいし、
ガイドはガイドの解説したいところを解説すればオッケーなのだ
でも、…この上はちょっと行ってみたかった。
螺旋階段はどんどんどんどん景色が変わる
17:30過ぎにはこの暗さ。
なんか、この教会攻めてるな、と思っていたら、ポストモダンらしい。
そういえば、夜ご飯のときに、パリジャンが知っている日本語を言ってくれた。
三つだけ知っていると。
その三つが、「何」これはQuoi、「クソ」これは…Merde、そしてなぜか「エロ詩吟」…これは…?意味までは理解していなかったようだ。
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by atsushiikudome
| 2009-12-16 05:37
土曜日、日曜日は授業で一泊かけてのロワール地方ツアー。
トゥールToursへ。
ここは、ルイ11世の時代に、一時フランスの首都が置かれたところ。
15世紀後半のゴシック建築、サン・ガシアン大聖堂
Cathedrale St-Gatien
ゴシック、というよりゴチックと言いたくなるようなゴチック具合だった
内部はカラフルなステンドグラス
天気も割と良くて、内部に差し込む光も美しい
サン・ガシアン大聖堂の隣にあるトゥール美術館は、17~18世紀の大司教の館を改装したもの
ちょうど企画展でマックス・エルンストMax Ernst展をやっていた。
いかにもなシュールレアリスム
しかし、こんな絵も描いている
トゥール駅はオルセー駅(現オルセー美術館)の建設に携わった建築家ヴィクトール・ラルーVictor Lalouxの設計
やっぱりこっちの駅舎は渋くてかっこいい
ART DE BATIRという、建築用の石材の加工アトリエみたいなところで、
一応、コンクリート型枠の勉強もした
こうやって石材を切断
意外にも刃は鋭くない。
鋭いと、逆に刃が欠けてしまうのだろう。
手作業で彫っているんだよな、
ということを改めて見て、実感する
それから、フランスにおける徒弟制度のアトリエを訪れる
ギルドみたいなものだろうか。
アペリティフでもてなしてくれた。
やっぱり、パリジャンは顔立ちやしぐさに品があって、徒弟制度のアトリエにいる人たちは皆ムキムキのツワモノばかり
何か、町の人(パリジャン)が旅の途中で寄った村で、村人達と情報交換しているような感じだった。
次の日は、ブロワ城へ…
トゥールToursへ。
ここは、ルイ11世の時代に、一時フランスの首都が置かれたところ。
15世紀後半のゴシック建築、サン・ガシアン大聖堂
Cathedrale St-Gatien
ゴシック、というよりゴチックと言いたくなるようなゴチック具合だった
内部はカラフルなステンドグラス
天気も割と良くて、内部に差し込む光も美しい
サン・ガシアン大聖堂の隣にあるトゥール美術館は、17~18世紀の大司教の館を改装したもの
ちょうど企画展でマックス・エルンストMax Ernst展をやっていた。
いかにもなシュールレアリスム
しかし、こんな絵も描いている
トゥール駅はオルセー駅(現オルセー美術館)の建設に携わった建築家ヴィクトール・ラルーVictor Lalouxの設計
やっぱりこっちの駅舎は渋くてかっこいい
ART DE BATIRという、建築用の石材の加工アトリエみたいなところで、
一応、コンクリート型枠の勉強もした
こうやって石材を切断
意外にも刃は鋭くない。
鋭いと、逆に刃が欠けてしまうのだろう。
手作業で彫っているんだよな、
ということを改めて見て、実感する
それから、フランスにおける徒弟制度のアトリエを訪れる
ギルドみたいなものだろうか。
アペリティフでもてなしてくれた。
やっぱり、パリジャンは顔立ちやしぐさに品があって、徒弟制度のアトリエにいる人たちは皆ムキムキのツワモノばかり
何か、町の人(パリジャン)が旅の途中で寄った村で、村人達と情報交換しているような感じだった。
次の日は、ブロワ城へ…
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by atsushiikudome
| 2009-12-14 12:06
東京から遊びに…もとい、研究に来ているoさんと、Le Mont-Saint-Michelに行ってきた
実は、これまで全く行きたいと思えなかった。
イメージが先行して、どうせディズニーランドのようなところだろうと思っていた。
しかし、
よかった。
オフ・シーズンなのに加え、
天気も悪い。これが逆に良かった。
観光客も少なく、霧がかった、幻想的な景色につつまれる。
世界遺産、ラムサール条約にも登録されている
地面は湿っているけど、雨は降っていないという状態
島に建っているので、教会内部は苔むしている
苔の緑と、ステンドグラスのエメラルドグリーン
苔が生えることを想定していたのだろうか。
観光客はぽつぽつ。
しかし、8割は日本人だ。
登っていったら中庭があったり、
部屋どうしの高低差がかなりあって、プランやセクションがどうなっているのか
気になる。
内陣はフランボワイアン・ゴシックというらしい。
苔の生態系が気になった
いや、行ってよかった。
この後、パリに戻ってマース・カニンガムのコンテンポラリー・ダンスを観たのだが。
こちらも衝撃的に良かった。これについてはまた今度。
実は、これまで全く行きたいと思えなかった。
イメージが先行して、どうせディズニーランドのようなところだろうと思っていた。
しかし、
よかった。
オフ・シーズンなのに加え、
天気も悪い。これが逆に良かった。
観光客も少なく、霧がかった、幻想的な景色につつまれる。
世界遺産、ラムサール条約にも登録されている
地面は湿っているけど、雨は降っていないという状態
島に建っているので、教会内部は苔むしている
苔の緑と、ステンドグラスのエメラルドグリーン
苔が生えることを想定していたのだろうか。
観光客はぽつぽつ。
しかし、8割は日本人だ。
登っていったら中庭があったり、
部屋どうしの高低差がかなりあって、プランやセクションがどうなっているのか
気になる。
内陣はフランボワイアン・ゴシックというらしい。
苔の生態系が気になった
いや、行ってよかった。
この後、パリに戻ってマース・カニンガムのコンテンポラリー・ダンスを観たのだが。
こちらも衝撃的に良かった。これについてはまた今度。
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by atsushiikudome
| 2009-12-11 08:21
縁あって、日曜日に、コルビュジエの住宅二つを見学させてもらった。
プラネクス邸(1927)と、ジャウル邸(1955)
どちらもまだ普通に住まわれている。
しかし、プラネクス邸なんて、築82年とは。
さて、11時にプラネクス邸に来てといわれたので11時に行くと、
ちょっと、あと2時間待ってくれと。 Because it's not clean...らしい
こういうとき、Because it's dirty. と言わないのがラテンのいいところだな、と思った。
2時間余白ができたので、サン・シュルピス教会に行ってきた。
凄く大きな教会なのに、かくかくしてないのが良かった。
教会に入ってすぐ右のドラクロワがかかっているところ。
光のぼんやりした感じと、それを受ける人、案内用の板が浮き上がってくる。
おじさんのメガネもキラリン
チャーチチェアの良さって何だろう。
素朴なところ。それが沢山あるところ。
キーストーンはどこ!
ろうそくはずるい。
集まってもずるい。
柱の影は大きく、教会内部にムラを作ると思う。
ピコピコピコピコ…
見方を変えると、電子系パターン
天使とも悪魔ともつかない格好ですね
13時になって、プラネクス邸へと向かいます。
とても親切に案内してくださった。
正面の入口を入って、ガレージを通り、一度庭に出る。
外階段を使って二階、ここがプラネスクさんの家だ。
ちなみに一階は貸し出している。
ポイントはやはり道路に(南側に)突き出した鼻みたいな部屋。
ここは寝室なのだが、なぜプライベートな寝室が道路に突き出さなくてはいけないのか。
丁寧に解説してくれた。
プラネスク邸があるのはパリの南端なのだが、建設当時、この鼻の向こうにはぺリフェリック(パリをぐるりと囲む高速道路)もなく、
羊たちがのんびりと草を食べているような風景が広がっていた。
逆に、鼻の反対側の北側には電車が走っていて騒々しかったらしい。
それが、今では鼻の方に大きな道路が走り、北の電車は廃線。騒音の方向が全く逆になってしまったという。
80年以上たっているので当然改装もしているのだが、
原図を元に、同じにつくっているんだ!とプラネクスさんは強調していた。
http://www.taisei.co.jp/galerie/archive/collect_2.html
建物と住み手との相性というか、愛着というか、そういうものは絶対に大事だと考えさせられる。
写真撮ってもいいわよ、と向こうから言ってくれた。けれど個人宅なので、写真はこのくらいで。
その後、ジャウル邸へ。
三世代に渡って住まわれてきたプラネクス邸とは違い、こちらは確か何年か前に売りに出ていた。
記憶が確かであれば、2億円くらいで。
ロヘリオ・サルモナ、吉坂隆正が担当していたらしい。
プラネクス邸から28年後、コルビュジエはどんなことを思ってこの住宅をつくったのだろう。
帰りはブローニュの森を通って。
晴れた休日の公園は本当に気持ちが良い
ギマールのメトロへ。
この後、ツァラ邸を見て帰宅。
プラネクス邸(1927)と、ジャウル邸(1955)
どちらもまだ普通に住まわれている。
しかし、プラネクス邸なんて、築82年とは。
さて、11時にプラネクス邸に来てといわれたので11時に行くと、
ちょっと、あと2時間待ってくれと。 Because it's not clean...らしい
こういうとき、Because it's dirty. と言わないのがラテンのいいところだな、と思った。
2時間余白ができたので、サン・シュルピス教会に行ってきた。
凄く大きな教会なのに、かくかくしてないのが良かった。
教会に入ってすぐ右のドラクロワがかかっているところ。
光のぼんやりした感じと、それを受ける人、案内用の板が浮き上がってくる。
おじさんのメガネもキラリン
チャーチチェアの良さって何だろう。
素朴なところ。それが沢山あるところ。
キーストーンはどこ!
ろうそくはずるい。
集まってもずるい。
柱の影は大きく、教会内部にムラを作ると思う。
ピコピコピコピコ…
見方を変えると、電子系パターン
天使とも悪魔ともつかない格好ですね
13時になって、プラネクス邸へと向かいます。
とても親切に案内してくださった。
正面の入口を入って、ガレージを通り、一度庭に出る。
外階段を使って二階、ここがプラネスクさんの家だ。
ちなみに一階は貸し出している。
ポイントはやはり道路に(南側に)突き出した鼻みたいな部屋。
ここは寝室なのだが、なぜプライベートな寝室が道路に突き出さなくてはいけないのか。
丁寧に解説してくれた。
プラネスク邸があるのはパリの南端なのだが、建設当時、この鼻の向こうにはぺリフェリック(パリをぐるりと囲む高速道路)もなく、
羊たちがのんびりと草を食べているような風景が広がっていた。
逆に、鼻の反対側の北側には電車が走っていて騒々しかったらしい。
それが、今では鼻の方に大きな道路が走り、北の電車は廃線。騒音の方向が全く逆になってしまったという。
80年以上たっているので当然改装もしているのだが、
原図を元に、同じにつくっているんだ!とプラネクスさんは強調していた。
http://www.taisei.co.jp/galerie/archive/collect_2.html
建物と住み手との相性というか、愛着というか、そういうものは絶対に大事だと考えさせられる。
写真撮ってもいいわよ、と向こうから言ってくれた。けれど個人宅なので、写真はこのくらいで。
その後、ジャウル邸へ。
三世代に渡って住まわれてきたプラネクス邸とは違い、こちらは確か何年か前に売りに出ていた。
記憶が確かであれば、2億円くらいで。
ロヘリオ・サルモナ、吉坂隆正が担当していたらしい。
プラネクス邸から28年後、コルビュジエはどんなことを思ってこの住宅をつくったのだろう。
帰りはブローニュの森を通って。
晴れた休日の公園は本当に気持ちが良い
ギマールのメトロへ。
この後、ツァラ邸を見て帰宅。
#
by atsushiikudome
| 2009-12-09 07:27